【オーストラリアの世界遺産】ブルーマウンテンズ

 
シドニー起点の観光スポットとして人気の世界遺産「ブルーマウンテンズ」。

ピクニックなどの手軽なデイ・トリップ先として地元の人にも人気のエリアで、シドニー中心部から車で約1時間ちょっとで行けるため、日帰りツアーも多く、電車で行くこともできるのが魅力です。

世界遺産としての価値とこの地に伝わるアボリジニの伝説を交えながら、初めての人でも楽しめるブルーマウンテンズをご紹介します♪

 

世界遺産としてのブルーマウンテンズの概要

■正式名称:グレーター・ブルーマウンテンズ地域
■総面積:1,030,000ヘクタール
■登録年:2000年
■登録カテゴリー:自然遺産 (ix)(x)

(ix) 陸上・淡水域・沿岸・海洋の生態系や動植物群集の進化、発展において、重要な進行中の生態学的過程又は生物学的過程を代表する顕著な見本である。
(x) 学術上又は保全上顕著な普遍的価値を有する絶滅のおそれのある種の生息地など、生物多様性の生息域内保全にとって最も重要な自然の生息地を包含する。

 

7つの国立公園と1つの保護区が世界遺産

広大なエリアが世界遺産となったブルーマウンテンズ
広大なエリアが世界遺産となったブルーマウンテンズ。

「グレーター・ブルーマウンテンズ地域」として世界遺産に登録されたエリアは、メインとなるブルーマウンテンズ国立公園とその周辺の7つの国立公園、1つの保護区で成り立っています。

  1. ブルーマウンテンズ国立公園
  2. ウォレマイ国立公園
  3. イェンゴ国立公園
  4. ナッタイ国立公園
  5. カナングラ-ボイド国立公園
  6. ガーデンズ・オブ・ストーン国立公園
  7. サールメア・レイクス国立公園
  8. ジュノラン・カルスト洞窟群保全保護区

中でも、世界最大及び最古級と言われる「ジュノラン洞窟群」は、地底に張り巡らされたいくつもの鍾乳洞から成る壮大な鍾乳洞群。その規模は、あまりにも大きすぎて、まだまだ判っていない部分も多いとか。

この「ジュノラン洞窟群」だけで世界遺産としての登録価値があった、と言われているほどで、保全保護区として特別なエリアに指定されています。ブルーマウンテンズまで行っても、ジュノラン洞窟(鍾乳洞)へは行ったことがない…という人も多いのですが、ぜひとも一度は足を運んでみたいところです。

ジュノラン鍾乳洞を訪れるツアー

 

ブルーマウンテンズの概要とその魅力

日によっては光の加減で青くみえることから、ブルーマウンテンズと名付けられた。
日によっては光の加減で青くみえることから、ブルーマウンテンズと名付けられた。

ユーカリが生い茂った砂岩質の岩盤に、地球の歴史が刻まれた地層がくっきりと見てとれ、深い緑の森と切り立った岩壁が織りなす壮大な景観が最大の見どころ。

オーストラリア大陸東岸を南北に貫くグレートディヴァイディング山脈の一部を成し、1,000m級の山々が連なっています。

ブルーマウンテンズ(青い山々)という名前は、ユーカリの油分が揮発して空中に飛散し、日によっては青みがかって見えることから名づけられました。

ブルーマウンテンズの中でも、観光スポットとして人気なのが奇岩「スリーシスターズ」。また、エリア内に点在する「ルーラ」などのかわいらしい町も同時に楽しめます。

そして、国内有数のトレッキングのメッカであり、世界的にみても貴重なバードウォッチング・スポットとしても知られています。

こちらの記事で、トレッキングが初めての人でも楽しめる、トレッキング&バードウォッチングのコースをご紹介しています。日帰りツアー参加でも歩けますので、鳥好きさんはぜひ♪

日帰りツアーに参加する人がほとんどですが、トレッキング・コースもたくさんありますので、できればエリア内に宿泊して、大自然をゆっくり堪能したいところです。

ブルーマウンテンズのホテル・宿泊先一覧

 

スリーシスターズに伝わるアボリジニ神話

岩にされてしまった三姉妹のアボリジニ神話が残るスリー・シスターズ
岩にされてしまった三姉妹のアボリジニ神話が残るスリー・シスターズ。

ブルーマウンテンズを訪れたなら、なにはともあれ必ず見るであろう有名観光スポット「スリーシスターズ」。

「エコー・ポイント」と呼ばれる展望台から、その姿を望むことができるのですが、この3つ並んだ奇岩には、アボリジニの神話(ドリームタイム)が伝わっています。

まずは、そのお話をちょこっとご紹介。

この辺りのジャミソン・バレー(渓谷)に、アボリジニ「カトゥーンバ族」のミーニとウィンラ、グンネドゥーという三姉妹が住んでいた。

この3人の若くて美しい姉妹は、隣の部族である「ネピアン族」の三兄弟に恋してしまう。しかし、異なる部族との結婚は、カトゥーンバ部族の掟で許されていなかった。

ネピアン族の三兄弟は、この掟を受け入れることができず、武力で三姉妹を奪おうとしたため、部族同士の争いへと発展。

争いのきっかけになった三姉妹に深刻な命の危機が襲いかかり、カトゥーンバ族の魔術師は、姉妹を守るために彼女らの姿を岩へと変えてしまう。

そして、争いが終わり、岩にされてしまった三姉妹を元に戻そうとしたが、あろうことか、魔法をかけた魔術師が争いの最中に死んでしまっていたのだった。

こうして、魔法を解くことができなくなった三姉妹は、岩に姿を変えたまま、今でも人々の心を惹きつけている。

 
※物語には、いくつかパターンがあるようですが、これが最も有名な物語だそうで、もうひとつは、ブルーマウンテンズ観光案内サイトで読めます。

こうした、この地に昔から暮らしてきたアボリジニたちの文化を知ることができる「ワラダ・アボリジナル・センター」が、エコー・ポイントにありますので、興味のある人は、ぜひ一度立ち寄ってみてください。ワラダ・アボリジナル・センターでは、1日に数回、アボリジニ・ダンスなどの独自文化が見学できるショーを開催しています。チケットは以下で購入可。

Waradah Aboriginal Center Cultural Performance ※ワラダ・アボリジナル・センターで見学できるダンスと文化のパフォーマンス

 

ブルーマウンテンズへの行き方

ブルーマウンテンズの主な観光スポットで乗り降り自由な乗り降り自由なホップ・オン・ホップ・オフ バス。
ブルーマウンテンズの主な観光スポットで乗り降り自由なホップ・オン・ホップ・オフ バス。

シドニーからの日帰りツアーも数多く催行されていますので、それらに参加するのが最も手軽です。

世界遺産ブルーマウンテンズの日帰りツアー一覧

※英語ガイドになりますが、自分だけのオリジナルなツアーができるカスタマイズ可能なプライベート・ツアーもあります。

自力で行くなら、シドニー中心部からレンタカーなど車で約1時間半程度。また、シドニー・セントラル駅からブルーマウンテンズの中心地カトゥーンバ駅まで、電車で行くこともできます。所要約2時間。平日は、30分~1時間に1本程度ありますが、週末は、本数が若干減ることもあるので、予め確認を。

カトゥーンバ駅からは、主な観光ポイントで乗り降りが自由にできる3日間乗り放題のバス「ホップ・オン・ホップ・オフ バス」が便利です。

ブルーマウンテンズ3日間乗り放題バスチケット

シドニー近郊鉄道時刻表  ※「ブルーマウンテンズ・ライン Blue Mountains Line」を選択

注意)記載の情報/データは2017年4月時点のものです。

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この記事を書いた人
Miki Hirano平野 美紀 icon-link icon-twitter icon-facebook icon-google-plus
人工物よりも自然に魅せられ、6年半暮らしたロンドンからオーストラリアへ移住。トラベル・ジャーナリストとして各種メディアへの執筆、ラジオ/テレビ出演などで情報を発信しながら、メディア・コーディネーターや旅行情報サイトの運営も。目下の関心事は野生動物とエコ。シドニー在住20年以上。
執筆依頼、取材代行、メディア・コーディネート等、承ります。こちらまでお気軽にお問い合わせください。
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ウェーブ・プランニング:  1998年からオーストラリア情報を発信し続け、取材先件数は5,000ヶ所以上。オーストラリアに関する取材や撮影などのメディア・コーディネート、取材代行などをしています。本拠地はシドニー。 ★メディア・コーディネート、取材代行、執筆・撮影依頼等、承ります。こちらまでお気軽にお問い合わせください。