シドニーの街中が幻想的な紫色に染まる季節 ~ジャカランダ物語
11月。南半球のオーストラリアは春真っ盛り!
シドニーは、ジャカランダが満開となる季節です!!
春から初夏へと移り変わるこの季節、オーストラリアの東海岸沿いの町では、紫色のジャカランダの花が咲き誇ります。
通り沿いにジャカランダがずらりと立ち並び、紫色の花で埋め尽くされる様子は、思わず見とれてしまうほど美しい♡
シドニーから満開のジャカランダと共に、“オーストラリアの”ジャカランダ豆知識をお届け♪
☆彡 多くの人を魅了するジャカランダが立ち並ぶストリートは壮観ですが、新緑の鮮やかな緑に囲まれて、ひときわ紫色を輝かせながら誇らしげに咲く、1本立ちのジャカランダもまたオツなもの。大きなジャカランダを下から見上げると、真っ青な空に浮かぶ紫色の雲のよう…下の動画で、その凛とした美しい姿に魅了されてみてください♡
ジャカランダとは・・・
ジャカランダの開花は、南半球の春。10月頃、ブリスベンあたりから咲き始め、桜前線のように北から南へと徐々に南下していきます。ブリスベン周辺では10月下旬に満開になり、その後、11月中旬くらいにシドニー周辺で満開となります。そしてさらに南下し、11月下旬~12月初旬くらいにかけて、メルボルン周辺で満開となりますので、ジャカランダ前線を追いかけて、オーストラリアの東海岸を旅するのもおすすめです。
ジャカランダは、オーストラリアの東海岸でよく見られ、街路樹や庭木として植えられているお宅も多く、オーストラリアの春を代表する花といっても過言ではないほど、現地の人たちにも人気の高い花のひとつ。
そんな、オーストラリア人に愛されるジャカランダですが、実は南米のブラジルや中米あたりが原産… つまり外来種なのです。
では、なぜ、こんなにもたくさんのジャカランダが増えたのでしょうか?
ジャカランダがシドニーでたくさん見られる訳
ジャカランダが何時オーストラリアに入って来たのか、はっきりとした記録はないようですが、アルゼンチンから船でブリスベンへ種が運ばれ、そこから東海岸沿いに広まっていった…という話が伝わっているとか。
シドニーでは1850年代から庭木として種をまいた、もしくは植えられてきたようで、1864年制作の絵画に既にジャカランダが描かれているものがあるそうです。
種から育ち、オーストラリアに根付いたジャカランダが、これほどまでに増えた理由のひとつに、1900年代半ばにシドニー南部の町の個人病院で新生児が誕生すると、両親に誕生祝いとして「お子さんの成長をジャカランダと共に見守って下さい」と種をプレゼントした…という逸話があります。
種はそれぞれが自宅へ持ち帰って庭に蒔かれ、赤ちゃんの成長と共に木も育っていった…というわけです。
ジャカランダの町グラフトンのお祭り
ニューサウスウェールズ州北部の「グラフトン」は、オーストラリア国内では、ジャカランダの町として知られ、毎年、10月の終わり頃から11月初旬にかけてジャカランダの開花を祝うお祭り「ジャカランダ・フェスティバル」が開かれます。
街中に植えられたたくさんのジャカランダが一斉に咲き、満開になる頃に行われるこのお祭りは、まさに街中が紫色(パープル)に染まる瞬間!
2020年は新型コロナウイルスの流行で、この「ジャカランダ・フェスティバル」も残念ながら中止になってしまったのですが・・・・既に来年の日程が発表になっています。
毎年だいたい同じ時期に開催されるので、ぜひ一度訪れて、街が幻想的な紫色に染まる瞬間を体験してみてください!
▼2021年度 グラフトン・ジャカランダ・フェスティバル 予定スケジュール
Grafton Jacaranda Festival 2021
日時:2021年10月29日~11月7日
【お知らせ】旅行情報サイトRisvelにて連載中のコラムでは、豪国内随一を誇るNSW州のジャカランダおすすめスポットをご紹介しています。合わせてどうぞ♪
☆ オーストラリアの春は、美しいジャカランダの季節
注意)記載の情報/データは2020年11月18日時点のものです。
人工物よりも自然に魅せられ、6年半暮らしたロンドンからオーストラリアへ移住。トラベル・ジャーナリストとして各種メディアへの執筆、ラジオ/テレビ出演などで情報を発信しながら、メディア・コーディネーターや旅行情報サイトの運営も。目下の関心事は野生動物とエコ。シドニー在住20年以上。
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