ワイルドフラワーを見にオーストラリアへ!
季節が逆の南半球オーストラリアでは、日本が秋を迎える頃に春がやってきます。
春といえば花。オーストラリアならではのワイルドフラワーが咲くシーズンです!
ワイルドフラワーは、そのまま訳せば「野生の花」ということですが、オーストラリアにおけるワイルドフラワーは、この大陸固有の野生の花を指し、他の国では見ることのできない珍しいものばかり。
オーストラリア随一のワイルドフラワー・スポットは、なんといっても西オーストラリア州。
ですが、ワイルドフラワーは、西オーストラリア以外でもオーストラリア国内各地で見ることができます。エリアによって見られる花の種類が違うので、どこへ行っても楽しめるはず。
そこで、オーストラリア各地でのワイルドフラワーおすすめスポットと見頃の時期をご紹介します!
西オーストラリアのワイルドフラワーおすすめスポット
西オーストラリアでのワイルドフラワーは、7月の中旬頃、ピルバラ/Pilbara というところから咲き始め、徐々に南下します。
南の海岸線地域やパース近郊で見頃になるのは9月中旬~11月頃。この時期には、11,000種以上ものワイルドフラワーが一斉に咲き、辺り一面、ピンクや黄色の絨毯が敷き詰められたようにキレイな光景が見られます。
西オーストラリア州を北から南へ少しずつ移動しながら、様々なワイルドフラワーを一度に見るなら、8月~10月頃までがおすすめ。
▼西オーストラリア ワイルドフラワーガイド by カンタス航空
西オーストラリア州 ワイルドフラワー・ロード
よくパンフレットなどで見かける“ワイルドフラワーが一面に咲く風景”は、西オーストラリア州のゴールデン・アウトバックと呼ばれるエリアで撮影されたもの。このエリアには、道沿いにたくさんのワイルドフラワーが咲き誇る、別名「ワイルドフラワー・ロード」と呼ばれる道があるほどなのです!
その道とは、パースの北約270km のところにあるウービン/Wubin という小さな町から、モラワ/Morawa という町を結ぶ国道115号線。このあたりでの見頃は、だいたい9月中旬くらいまでだそうですので、それ以降なら、パースより南へ行くのがおすすめです。
そんなに遠くまで行く時間がないという人には、パース郊外のキングスパークへ。ここならパッケージツアーの自由時間など、ポッカリ空いた時間で、西オーストラリアならではの珍しいワイルドフラワーを一気に見ることができます。
また、毎年9月には「キングスパーク・フェスティバル」と言う、ワイルドフラワー開花シーズン到来を祝うお祭りが開催されます。
▼西オーストラリア州政府観光局・ワイルドフラワー情報
▼キングスパーク Kings Park(英語)
▼キングスパーク・フェスティバル公式サイト(英語)※その年の開催日がまだ未定の時はEニュースレターに登録しておくと、決定した際に知らせてくれます。
ウルル(エアーズロック)、レッドセンターで見るワイルドフラワー
ウルル(エアーズロック)のあるレッドセンターと呼ばれるオーストラリア中央部では、赤土の荒野にひっそりと咲く、たくましいワイルドフラワーを見ることができます。
この辺りのワイルドフラワーの見頃は、だいたい9~10月頃。この時期は、エアーズロックリゾートからウルルへ向かう途中の道や歩いて周遊できるウォーキング・トレイル周辺にも、様々なワイルドフラワーが咲いています。
目玉のようにも見える真っ赤な「デザート・ピー」をはじめとする、乾燥地帯ならではの少ない水分でひっそりと自生する植物がほとんどで、他のエリアではなかなかお目にかかれない珍しいワイルドフラワーがたくさんあります。
▼エアーズロックリゾート Ayers Rock Resort (英語)
タスマニアや山岳地帯で見る高山系ワイルドフラワー
高い山に自生するワイルドフラワーには、高山植物のようにかわいらしい可憐な花も数多くあります。夏場のスノーウィーマウンテン周辺(ニューサウスウェールズ州南部)やタスマニアのクレードル山周辺でもたくさんのアルパインフラワーを見ることができます。
高山系ワイルドフラワー(アルパインフラワー)の見頃は、12月~2月初旬にかけて。この時期は、数千種類もの可憐な花が一斉に咲く、絵画のように美しい風景を堪能できます。ただし、冬が寒く、山岳地帯での積雪量が多いと、花の開花が例年より遅くなることが予想されます。
▼クレイドルマウンテン Cradle Mountain (英語)
▼スノーウィーマウンテン Snowy Mountains (英語)
都市周辺で見るワイルドフラワー
西オーストラリアでしか見られないイメージがあるかもしれませんが、ここでご紹介したようにオーストラリア国内各地で見ることができるワイルドフラワー。意外と思うかもしれませんが、都市部に近いところでも結構手軽に見ることができるのです!
例えば、シドニー市内中心部からほんの30分ほどのところでも、たくさんのワイルドフラワーが咲くスポットがあります。
国立公園や保護区などでは、春になると白くて可憐な花がウェディングフラワーとしても人気の「フランネル・フラワー」や「ボロニア」など、様々なワイルドフラワーを見ることができます。
シドニー近郊のワイルドフラワー・スポットは、『シドニーのおすすめワイルドフラワースポット BEST 3 』でご紹介しています。
他の国では見られない珍しい花がいっぱいのオーストラリア。春から初夏にかけての旅行なら、ワイルドフラワー散策もおすすめですよ!
▼オーストラリア固有種植物協会 Australian Native Plants Society (英語)
オーストラリアのワイルドフラワー 花見旅行におすすめの本
花の名前を調べたり、見られるエリアを探したりと、図鑑として利用価値の高い一冊。380種を紹介するフォト図鑑です。
オーストラリア政府観光局の編集で、旅本として楽しめる一冊。著名な写真家の写真も多く、コラム写真集としてもおすすめ。
(注意)記事内では、あくまでも平均的な開花時期や見頃を記載しています。ワイルドフラワーは、自然の植物ですので、その年の天候(降雨量や日射量)によって、開花時期や見られる種類等に差が生じます。
人工物よりも自然に魅せられ、6年半暮らしたロンドンからオーストラリアへ移住。トラベル・ジャーナリストとして各種メディアへの執筆、ラジオ/テレビ出演などで情報を発信しながら、メディア・コーディネーターや旅行情報サイトの運営も。目下の関心事は野生動物とエコ。シドニー在住20年以上。
★執筆依頼、取材代行、メディア・コーディネート等、承ります。こちらまでお気軽にお問い合わせください。