野生動物パラダイス! 南オーストラリア州 カンガルー島
南オーストラリア州にあるオーストラリア国内で3番目に大きな島、それがカンガルー島です。
面積はなんと、東京都の約2倍!
南オーストラリア州の州都アデレードから南東へ約110km。島内には、名前の由来にもなったカンガルーをはじめ、コアラ、ワラビーなどのオーストラリア固有の有袋類、カモノハシやエキドナといった珍しい単孔類、そして海には、大型の海洋生物もいっぱい♪
ビーチには、大きな体のオーストラリアン・シーライオン(オーストラリアアシカ)やオットセイの一種ニュージーランド・ファーシールが日向ぼっこしていたり、かわいいペンギンがヨチヨチ歩いていることも。海では、イルカや季節によってはクジラなども見ることができ、動物好きにはまさにパラダイス!
次の休暇は、カンガルー島で動物ウォッチングしてみませんか?
島の見どころ1: シールベイ
オーストラリアン・シーライオン達がのびのびと暮らすシール・ベイは、カンガルー島で一番の見どころ。
ここには、600頭以上もの野生のオーストラリアン・シーライオンが生息しており、見学者は、レンジャーの指示に従って、すぐそばまで近づくことができます。
砂浜にゴロゴロと転がった丸太のように見えるシーラインたち。笑ったような顔で昼寝している姿は、超キュートで、見ているだけでほんわかした気持ちに♪ こんなにも間近で、野生のシーライオンを見られるのは、世界中でもここだけとか。
島の見どころ2: フリンダースチェイス国立公園
国立公園には豊かな森が広がり、コアラやカンガルー、ワラビーなど、たくさんの野生動物たち生息しています。本土のコアラの個体数減少の危機などまるで関係なく、どんどん増えているカンガルー島のコアラ。
しかし、実はここのコアラは、元々この島に棲んでいたわけではないのです。毛皮目的で、コアラが大量に殺された1920年代、本土でのコアラ全滅を避けようと18頭のコアラがこの島へ移入されたのです。
それが、いまや森の木々を食い尽くす勢いで繁殖し、生態系維持のために今度は本土へ移送される始末。そんな、カンガルー島のコアラの多難な歴史を考えながら、コアラ探しをしてみてください。
島の見どころ3:アドミラルズアーチ
島の南西に位置する岬には「アドミラルズ・アーチ」と呼ばれるアーチ(橋)状の岩場があります。怪物が大きく開けた口を思わせる自然の造形物は、風と波の浸食によってできたと言われています。
そこに生息しているのは、約4,000頭のニュージーランド・ファーシールたち。オーストラリアンシーライオンに比べると、ちょっと小型のオットセイです。色が黒っぽいニュージーランド・ファーシールのお気に入りは、岩の上。ここでもゴロゴロと寝そべっている姿をみることがきます。ときおり海へザブンと飛び込んだり、子供に潜り方を教えていたりと、とってもキュート♪
島の見どころ4: リマーカブル・ロックス
崖っぷちに突然現れる、奇妙な形をした巨大な岩が「リマーカブル・ロックス」。風や雨にさらされて、5億万年前にできたといわれる巨大な岩の集合体です。奇妙な形の岩が複数集まって創り上げる景観は、カンガルー島のシンボル的な存在。必見です!
動物以外のお楽しみも満載!
カンガルー島は近年、オーストラリア国内有数のグルメな島として人気の場所。島内のワイナリーや絞りたての牛乳やチーズ、新鮮な果物や野菜、そして、絶対にはずせないのは、周辺の海で採れるシーフード!海のミルクと言われる新鮮な生牡蠣や釣れたばかりのお魚、そしてマロンと呼ばれる淡水ロブスターも有名です。また、ビーチもとてもきれいですし、1万6000年前にはこの島に住みついていたというアボリジニの人々の痕跡を探してみるのもいいかも?
カンガルー島への行き方
手軽に行くなら、カンガルー島のフェリーを運行しているシーリンク社のツアーに参加するのがベスト。アデレード市内の主要ホテルへの送迎やランチ、国立公園の入場などもすべて入っています。
行き帰りともフェリー利用の日帰りツアーから、カンガルー島で宿泊する2日間ツアーをはじめとする複数日ツアー、また、時間を有効に使える飛行機を利用したツアーなど、数種類のツアーがあるので自分の旅行計画に合わせて選ぶのが おすすめです。
一番人気があるのは、アデレードから日帰りのデイツアーだそうですが、ペネショーとキングスコートの町では、夜にペンギン見学会が開かれるので、できれば1泊ツアーがおすすめ。
ペンギン見学はツアー料金には含まれませんが、現地のペンギンセンターで申し込めます。
もちろん、レンタカーで行くことも可能。その場合は、途中でマクラーレンベールなどのワイン産地に立ち寄ることもできます。ケープジャービスのフェリー乗り場まで行き、シーリンク社のフェリーに乗船、所要約2.5時間。
カンガルー島 宿泊情報
ペネショー、キングスコート、アメリカンリバーにホテルやモーテルなどの宿泊施設が集まっています。また、島内の様々な場所にB&Bなどがあります。ツアーならいくつかの提携先から選べると思いますが、ペンギンを見たい人はペネショーかキングスコートの宿を選ぶのがおすすめ。
また、フリンダースチェイス国立公園にほど近い、ハンソンベイには、オーストラリア国内トップクラスのラグジュアリー・リゾート「サザンオーシャン・ロッジ」があります。
カンガルー島の旅にもっていくと持便利なもの
- 双眼鏡 ―コアラやイルカ、アシカなどを見るなら必携!
- 帽子 ―日差しよけだけじゃなく、風や雨よけにも。
- タオル ―ビーチを歩くので、足を洗ったり手を洗うことが多くなります。大きめのが最低1枚あると便利!
- 日焼け止め ―夏場は絶対ですが、冬場でも結構日差しがキツイ!
【カンガルー島 お役立ちリンク】
- カンガルー島観光局(英語)
- 南オーストラリア州政府観光局・カンガルー島情報(英語)
- オーストラリア州政府観光局・カンガルー島情報
- シーリンク社(英語)
注意)記載の情報/データは2013年8月時点のものです。
人工物よりも自然に魅せられ、6年半暮らしたロンドンからオーストラリアへ移住。トラベル・ジャーナリストとして各種メディアへの執筆、ラジオ/テレビ出演などで情報を発信しながら、メディア・コーディネーターや旅行情報サイトの運営も。目下の関心事は野生動物とエコ。シドニー在住20年以上。
★執筆依頼、取材代行、メディア・コーディネート等、承ります。こちらまでお気軽にお問い合わせください。