メルボルンで蘇る!ミュージカル「キングコング」のド迫力
<UP DATE 情報・2013年11月19日> メルボルンでの上演を来年5月までとしていたのですが、北半球での公演が具体化してきたため、2013年11月15付けの発表で、メルボルン最終公演が2014年2月16日と決定したようです。詳細はこちら
1933年に公開され、世界中を驚愕させた特撮映画の元祖ともいえる「キングコング」。あの驚きと感動がメルボルンの舞台で蘇りました!
等身大のキングコングが登場する迫力のステージは、今年、6月15日に初演を迎えてから、連日、大盛況です。
アニマトロニクスやパペット技術を駆使し、驚くほど滑らかで豊かな表情と動きを見せるキングコングは、見ごたえ十分!
これを見るためだけに、メルボルンに行ってもいいと思わせるほどの出来栄え。好評のため、来年まで延長が決まり、今後は、ニューヨークでの上演を目指しているとか。
素晴らしい音楽と凝った舞台装置で、観劇者の私たちをハラハラドキドキのショータイムに誘い込む、メルボルン生まれのオリジナル・ミュージカル「キングコング」。
夜、早めにディナーを済ませて、ミュージカルに足を運ぶ。そんな楽しみ方も、芸術の街メルボルンならでは。
今はまだ、メルボルンでしか見られない大迫力のステージ、その魅力をご紹介します!
歴史ある「リージェントシアター」にキングコング登場!
ミュージカル「キングコング」を上演しているのは、メルボルン中心部にある「リージェントシアター」。1929年に建てられた歴史ある劇場で、芸術の街メルボルンを代表するシアター(劇場)のひとつです。
場内に一歩足を踏み入れると、そこは古き良き英国の薫りが漂う優雅な空間。
過去に火災に見舞われたこともあったそうですが、当時の建築を生かして改装され、華やかなりし時代の優雅さをそのままに感じることができます。
しかし、劇場自体が昔の造りですので、巨大なキングコングを登場させるにしては、舞台が少々狭いように感じ、ちょっと心配に…。
ところが、いざ開幕してみると、凝った舞台装置と華やかな照明、優れた音響効果で、狭さをまったく感じさせない、奥行き感のある舞台に仕上がっていました。
現代の舞台美術の粋を集めた、素晴らしいステージに大注目です!
キングコングのリアルな表情と動きに注目!
このミュージカルの主役・キングコングを製作したのは、世界中で大ヒットした大迫力の恐竜ライブショー「ウォーキング・ウィズ・ダイナソー」や舞台版「ヒックとドラゴン」などを手掛けてきた、オーストラリアのグローバルクリーチャーズ社。
約5年の歳月をかけて、高さ6メートル、重さ1.1トンという巨大なパペット(操り人形)のキングコングが誕生しました。
コングの滑らかな表情は、“アニマトロニクス”という、自然な動きをするロボット製作技術が使われています。
ときおり涙を浮かべたように光る瞳、口をゆがめた表情や怒りに満ちた表情、吠える時の歯のむき出し具合など、本物のゴリラを彷彿とさせる見事な出来栄え!
そして、大きな躯体を動かすのは、いわゆる“黒衣(くろご)”さんたち。
最初に感じた「黒衣が気になってしまうのでは?」という危惧を払拭する、滑らかな体の動きと見事なチームワークは、本当に感動ものです。
昔ながらの舞台技術と最先端の舞台技術が融合した、素晴らしい出来になっています。
ミュージカルの出来栄えを左右する魅力的な音楽
「キングコング」は、古典的な特撮映画の代表作品ですので、ストーリーをご存じの方は多いと思いますが、今回、メルボルンで蘇った「キングコング」は、ミュージカルですので、音楽も大切。
この舞台における音楽監督は、バズラーマン監督作品で有名な映画「ムーランルージュ」のマリウス・デ・ブリーズ氏が務めています。
どことなく郷愁をそそる音楽の数々は、コングと美女アンの心の触れあいと悲哀を十分に感じさせてくれるものばかり。俳優の皆さんの歌唱力レベルの高さも必聴です。
今後は、ニューヨークを皮切りに、世界公演を目指すと意気込んでいる、メルボルン生まれのミュージカル「キングコング」。
どこよりも早く、本場のメルボルンで堪能してみませんか?
<DATA>
■ミュージカル「キングコング」公式サイト
■上演劇場:メルボルン・リージェントシアター Regent Theatre (行き方&マップ)
■住所:191 Collins Street, Melbourne, Victoria, 3000
■上演期間:2014年2月16日が、メルボルン最終公演と決定
■チケット価格: $55 – $145 ※席位置と上演時間などによって変わります。
★服装について:私が観覧した時の観客の服装はまちまちで、正装の人もいればカジュアルな人もいる、という感じでした。とくに気にする必要はありません。
Special Thanks to: TM & © Global Creatures Pty Ltd. and Tourism Victoria.
※当記事で使用しているキングコングの写真は、グローバルクリーチャーズ社から許可を得て、お借りしています。無断使用禁止ですので、ご注意ください。
注意)記載の情報/データは2013年11月時点のものです。

人工物よりも自然に魅せられ、6年半暮らしたロンドンからオーストラリアへ移住。トラベル・ジャーナリストとして各種メディアへの執筆、ラジオ/テレビ出演などで情報を発信しながら、メディア・コーディネーターや旅行情報サイトの運営も。目下の関心事は野生動物とエコ。シドニー在住20年以上。
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