オーストラリアで撮影された映画ロケ地を旅する!-前編
へーっ、意外!? と思うかもしれないけれど、オーストラリアは映画のロケ地として結構頻繁に登場しています。
かなり有名なあの映画も……! そう、オーストラリアで撮影されたハリウッド映画がたくさんあるのです。
そこで、オーストラリアで撮影された主な映画のロケ地をご案内!
今回は2000年代に入ってから日本で公開された作品を集めました。
これを読んでから、もう一度DVDやビデオで映画を見直せば、映画が何倍も楽しめるはず。そして、そのシーンを頭の中に入れて、是非オーストラリアのその場所へ旅立ってくださいね。
マトリックス
作品名:マトリックス(3部作すべて)
映画公開時期:第一部1999年、第二部・第三部2003年
主な出演者:キアヌ・リーブス、キャリー=アン・モス、ローレンス・フィッシュバーン、ヒューゴ・ウィーヴィング
監督:アンディ・ウォシャウスキー、ラリー・ウォシャウスキー
特撮場面のほとんどが、コンピューターを用いた精密なCGで、見ごたえも十分な超大作映画「マトリックス」。でも、意外なことにかなりのシーンで、ほぼそのままの実在の風景が使われています。
この「マトリックス」は、第一部「マトリックス」、第二部「マトリックス・リローデッド」、第三部「マトリックス・レボリューションズ」の3部作になっており、物語の設定はニューヨークということになっていますが、これらの作品すべてがシドニーで撮影されました。
撮影のほとんどがシドニーの中心部で行われたのですが、ご存知のようにシドニー中心部はビジネス街。そのため、勤務時間中にビルの谷間をヘリコプターが飛んだりしたため、撮影時は大変な人ごみだったとか。そして特撮シーンは、シドニー郊外のフォックス・スタジオで行われました。
ちなみに、マトリックスの重要な登場人物のひとり、エージェント・スミス(ヒューゴ・ウィーヴィング)は、オーストラリア人俳優です。
映画「マトリックス」の主なロケ地
- ロックス
- マーティンプレイス
- GPO & ウェスティン・シドニー
- ジョージ・ストリート
- ピット・ストリートとハンター・ストリートの交差点
- レッドファーン、サリーヒルズ
- ムーアパーク
- バルメイン
- モナベール
※1~5はシドニー中心部、その他はシドニー近郊
MI:2 ミッション:インポッシブル2
作品名:ミッション:インポッシブル2
映画公開時期:2000年
主な出演者:トム・クルーズ、タンディ・ニュートン、アンソニー・ホプキンス
監督:ジョン・ウー
日本でも1966年から1973年まで放送され、人気だったアメリカのTVドラマ「スパイ大作戦」を映画化した作品「ミッション・インポッシブル」。その第二弾が「ミッション:インポッシブル2」です。
極秘スパイ組織IMFのメンバーであるイーサン・ハントに扮するトム・クルーズの迫力あるスタントシーンも見ごたえがありましたね。この「ミッション:インポッシブル2」も主にシドニーとその近郊、ニューサウスウェールズ州内陸部のアウトバックの町ブロークン・ヒルで撮影されました。実は、ちょうどロケ現場に居合わせたのですが、かなり大掛かりな撮影をしていたのが印象的でした。
ただしこの作品は、アメリカでの撮影シーンとあわせて1つの作品として仕上っていますので、すべてシドニーというわけではありません。
映画「ミッション:インポッシブル2」の主なロケ地
- ロックス
- ダーリングハーバー
- エリザベスベイ
- モスマンのバーレイヘッズ
- ロイヤル・ランドウィック・レースコース(競馬場)
- ベア・アイランド(ボタニー湾)
- ムーアパーク
- ブロークン・ヒル(ニューサウスウェールズ州内陸部の町)
※1、2はシドニー中心部、3~7まで、シドニー近郊
オーストラリア
作品名:オーストラリア
映画公開時期:2009年
主な出演者:ニコール・キッドマン、ヒュー・ジャックマン
監督:バズ・ラーマン
タイトルからして「オーストラリア」ですから、オーストラリアで撮影されないわけがない!(笑)…という作品。久々のバズ・ラーマン監督作品として、製作準備段階から国内外で注目されたこの映画は、ニコール・キッドマンとヒュー・ジャックマンという、2大オーストラリア俳優が主演し、話題となりました。
映画の最初に登場するイギリスという設定シーンもすべて、オーストラリア国内での撮影。オーストラリア各地のかなり広範囲に渡ってロケが行われ、美しいオーストラリアのシーンがそこかしこに登場します。壮大なるストーリーの舞台にふさわしい地を、監督バズ・ラーマンは長い年月をかけて慎重にセレクトしたそうです。
映画をより完成度の高いものに仕上げるために選ばれたロケ地の数々。内容はもとより、映し出される風景を見ているだけでも、オーストラリアという国をより深く、身近に感じられる作品です。
映画「オーストラリア」の主なロケ地
- ムーアパーク
- ボークルーズ
- キャメロット・ハウス(シドニー郊外のカムデン)
- ダーウィン(ノザンテリトリーの州都)
- ボーエン(クイーンズランド州ウィットサンデー地区の海辺の町)
- カールトン・ヒル(西オーストラリア州北部の町カナナラ郊外)
- イヴァンホー・クロッシング(西オーストラリア州北部の町カナナラ郊外)
- エル・クエストロ(西オーストラリア州北部の町カナナラ郊外)
- 世界遺産パーヌルル国立公園内バングルバングル(西オーストラリア州北部)
※1、2はシドニー近郊
スーパーマン・リターンズ
作品名:スーパーマン・リターンズ
映画公開時期:2006年
主な出演者:ブランドン・ラウス、ケイト・ボスワース、ケヴィン・スペイシー
監督:ブライアン・シンガー
人気映画「スーパーマン」の第4作から約18年ぶりの作品として注目された「スーパーマン・リターンズ」。不慮の事故で主演不可能になってしまったクリストファー・リーヴに代わり、新人俳優のブランドン・ラウスが主演したこの作品は、第2作から5年後のストーリーを継承した設定になっています。
スーパーマンは、主人公スーパーマンことクラーク・ケントが勤める新聞社のある「メトロポリス」が主な舞台。メトロポリスは、ニューヨークをイメージした大都会であるため、前作まではニューヨークを中心とするアメリカで撮影されていましたが、この帰ってきたスーパーマンは、シドニーとその近郊、ニューサウスウェールズ州内の町で撮影されました。マトリックスでも再三登場したシドニー中心部のストリートでのロケが最も多く、この時も大勢の見物人でごった返したとか。
アメリカのイエローキャブ(タクシー)なども持ち込んで、大掛かりな撮影だったようですが、そこかしこにシドニーとわかるシーンが登場しています。また、特撮シーンなどの撮影は、シドニー郊外のフォックス・スタジオで行われました。
映画「スーパーマン・リターンズ」の主なロケ地
- セント・ジェームス・パーク駅(ハイドパーク)
- マーティンプレイス
- エリザベス・ストリート、ピット・ストリート
- ウィンヤード駅
- NSW州立美術館
- セント・メリーズ大聖堂前の広場
- ムーアパーク
- ナラビーン・ビーチ
- タムワース(ニューサウスウェールズ州北部の町)
- ニューキャッスル(ニューサウスウェールズ州シドニーの北にある町)
※1~6まで、シドニー中心部、7、8はシドニー近郊
ウルヴァリン:X-MEN ZERO
作品名:ウルヴァリン:X-MEN ZERO
映画公開時期:2009年
主な出演者:ヒュー・ジャックマン、リーヴ・シュレイバー、ダニー・ヒューストン
監督:ギャヴィン・フッド
シドニー出身のハリウッド俳優ヒュー・ジャックマンが主演した「X-MEN」シリーズのスピンオフ作品。 「X-MEN」に登場する1キャラクターであったウルヴァリンが、この作品では主人公に!
ウルヴァリン誕生の秘密を描き、過激なアクションシーン盛りだくさんで、公開されるや否や、大ブレイクしたとか。この作品も、ヒュー・ジャックマン自身の出身地でもあるシドニーとその郊外、ニューサウスウェールズ州各地で撮影され、特撮シーンや屋内シーンは、フォックス・スタジオで行われました。
映画「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」の主なロケ地
- センテニアルパーゥ
- ロゼル
- グリーブ
- シドニー・カレッジ・オブ・アーツのキャンパス
- コッカトゥー島(シドニー湾)
※すべて、シドニーとその近郊
ちなみに、「ウルヴァリン:SAMURAI」もオーストラリアで撮影されたシーンがたくさんあります!詳細なロケ地案内記事はこちらからどうぞ。
⇒ 後編に続きます!
注意)記載の情報は2010年8月時点のものです。
人工物よりも自然に魅せられ、6年半暮らしたロンドンからオーストラリアへ移住。トラベル・ジャーナリストとして各種メディアへの執筆、ラジオ/テレビ出演などで情報を発信しながら、メディア・コーディネーターや旅行情報サイトの運営も。目下の関心事は野生動物とエコ。シドニー在住20年以上。
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