Day 3 世界遺産の太古の湖群・マンゴ国立公園 オーストラリア縦断7,000キロ!シドニー~ダーウィン21日間

 
2015年5月27日から21日間かけて、キャンピングカーで陸路を辿り、冬到来のシドニーから熱帯のダーウィンを目指したオーストラリア縦断の旅の記録です。
シドニー~ダーウィンーストラリア縦断の旅 アーカイブ

 

第3日目: 5月29日 バルナラルドからマンゴ国立公園

◎本日の走行距離=164km

起きて外を見ると、天気は曇り。明け方には小雨がぱらついていたようだけど、ところどころに青空が見え始めている。昨日と同じく、ハムエッグに、今朝はマッシュルームといんげんの炒めものを添えた朝食を食べ、キャンプ・キッチンに洗い物にいって仰天!

ダイニング・エリアのゴミ箱からあふれんばかりに山盛りになったビール缶が捨ててあったのだ。その傍らには、ビールが入っていた段ボール箱が畳んで置いてある。

あー、、ひと晩で1箱空けちゃったのか。えっと、昨日のドイツ人グループは4人だったよね…で、このビールは1箱375ml 30缶入りだから・・・1人当たり7.5缶飲んだのか?!(; ̄O ̄)

10時ちょっと前に、キャラバン・パークを出発。まずは、バルナラルド郊外のヤンガ国立公園(Yanga National park)を目指す。キャラバン・パークから8kmくらいであっという間に到着。といっても、ヤンガ国立公園は、A20号線を挟んで南北に分断されているため、訪れたのは、町から一番近い南側のヤンガ・レイクという湖畔エリア。

まずは、湖のほとりの展望台からの景色を眺め、ヤンガ・ホームステッドと呼ばれる1870年代に建てられた歴史建造物を見学。インコをはじめとする野鳥が飛び交い、この辺りがバードウォッチングのメッカであることを実感!ヤンガ・ホームステッドでは、朝10時30分から、国立公園のレンジャーによるガイドツアーがあるそうだけど、まだ早いので、入り口に置かれていたセルフ・ガイド用パンフレットを頼りに、自分で勝手に見て歩くセルフ・ガイドツアーで見学開始。手入れのよく行き届いたガーデンと時が止まったようなホームステッド(農場の家屋)は、入植時代を彷彿とさせる。

1870年代に建てられた歴史建造物「ヤンガ・ホームステッド」1870年代に建てられた歴史建造物「ヤンガ・ホームステッド」

まるで時が止まったかのようなホームステッドのデッキまるで時が止まったかのようなホームステッドのデッキ

敷地内を一通り見て歩いた後、本当はゆっくりバードウォッチングもしたいところをグっと我慢して、バルナラルドの町へと戻ることにする。本日の目的地は、世界遺産にもなっているマンゴ国立公園(Mungo National Park)。発音は、ムンゴとマンゴの間くらいで、どちらかというと「マンゴ」に近い。

マンゴ国立公園は、バルナラルドの町から150kmくらいだけど、舗装路は手前56kmくらいまでで、その先は未舗装路だ。そのため、雨がたくさん降ると通行不可能になることもある。ここへ向かう場合、まずは、手前の町のインフォメーションで道路状況を確認しなければならない。そして、もちろんガソリンスタンドや食料や水を購入できる店などは一切ないため、準備を万端にしておかないといけないのだ。そんなわけで、バルナラルドの町でガソリンを満タンにし、インフォメーションへと向かう。食料と水はとりあえず大丈夫そうだ。

バルナラルドの町のインフォメーション・センターバルナラルドの町のインフォメーション・センター

インフォメーションで道路状況とここ数日の天候を確認すると、今のところ2WD車で大丈夫だという。豪雨でも降ったら4WD車じゃないとスタックして、救助が来るのに数日かかるかもしれない過酷なアウトバック。しばらくは雨の予報もでていないというので、ホッと一安心して、マンゴ国立公園目指して出発!

マンゴ国立公園へと続くダート・ロードマンゴ国立公園へと続くダート・ロード

この道は2007年にも通っているが、その時より数kmだけ道の舗装が進んでいて、たぶん、60kmくらいは舗装路になっていた。でも、その先は依然としてガタガタの未舗装のダートロード。本来、こうしたキャンパーで通行してはいけないのだけど、今回は特別。途中でエミューやカンガルーが顔を出す。心なしか、前回来た時よりも数が減っているような気がするのだけど?前はそこかしこで見かけたが、その代わりに野良羊の群れに何度も遭遇した。カンガルーやエミューは、テリトリーを野良羊に奪われているのかもしれない。

エミューのつがいに遭遇!エミューのつがいに遭遇!

ひょっこり現れたカンガルーひょっこり現れたカンガルー

エミューやカンガルーよりも見かけた野良羊の群れエミューやカンガルーよりも見かけた野良羊の群れ

砂利と砂の未舗装路は、時速40~45km程度でしか進めないため、到着した時は3時過ぎ。まずは、一番の見どころ、『ウォール・オブ・チャイナ』へ!

世界遺産エリアであることと、伝統的所有者の土地であることを示すサイン世界遺産エリアであることと、伝統的所有者の土地であることを示すサイン

ウォール・オブ・チャイナ(万里の長城)というのは、古代の湖が干上がった際にできた強固な砂の壁だ。それがずらりと延々連なっていて「万里の長城」みたいに見えることからその名がついた。砂埃を巻き上げながらダートロードを進むと、遠景に眺めながら来たウォール・オブ・チャイナに、どんどん近づく。

キターーー!ウォール・オブ・チャイナ!!懐かしい~~!!!

マンゴ国立公園 ウォール・オブ・チャイナマンゴ国立公園 ウォール・オブ・チャイナ

ん?あれ?入れなくなってる??展望台のところにゲートが設けられ、閉じられていた。そこに付けられた看板には、どうやら3年ほど前にこのエリアに集中豪雨があり、ウォール・オブ・チャイナがダメージを受けてしまったらしいことが書かれていた。これ以上崩れないよう、保護の為に、承認されたガイドと一緒でなければ中に入れないとのこと。

ガーーーーン、、、、

以前来た時は、すぐそばまで近寄れたのに、今はもう遠巻きに眺めるしかできなくなっていたのだ。国立公園のレンジャーがガイドするツアーに参加すれば中に入れるけれど、この時間では既に終了。しかも、限られた曜日しか催行されていないようだ。うーむ、つまり、ここをじっくり見て周るには、このレンジャー・ガイドツアーに参加するか、指定ツアー会社のツアーに参加するしか方法がなくなったということになる。

ウォール・オブ・チャイナに近づくことができた2007年に撮影ウォール・オブ・チャイナに近づくことができた2007年に撮影

仕方なく、展望台でサンセットを待つことにするか。我々と同じように、昔、来たことがあるというメルボルン在住の夫妻と、「前はよかったよねぇ」と懐かしみながら日没を待っていたが、なんだか天候はイマイチで、西の空を雲がどんどん覆い尽くしていく。どうも今日のサンセットはだめそう、、

マンゴ国立公園から眺めるサンセットムンゴ国立公園から眺めるサンセット

メルボルンの夫妻と少し離れてサンセットを待っていたイギリス人の若いカップルは、日没を待たずして、途中でキャンプ場へと引き上げてしまった。最後まで待っていたのは我々のみ。でも、やっぱりイマイチのままだった、、、、orz

キャンプ場に広がる夜空キャンプ場に広がる夜空

太陽が西の彼方へと沈むと、暗闇が一気に押し寄せてきた。早くキャンプ場まで戻らないと!カンガルーの飛び出しに注意しながら、キャンプ場まで十数kmの道のりをひた走り、キャンプ場に着いた頃には既に真っ暗。今日も急いで夕食の支度をして寝なければっ!ここには電気はもちろん、水道も来ていない。。。

(ちなみに、国立公園へと向かう途中の未舗装路に入る手前くらいから、携帯の電波は届かなくなっていた。そして当然のごとく、データ通信もできず、外部と連絡をとる術はすべて失ったのだった…。゜(゜´Д`゜)゜。)

 
4日目へ続く
◎第3日目:バルナラルドからマンゴ国立公園まで、164km走破。今日までの総走行距離1,041km。

<ツイートまとめ> オーストラリア縦断7,000キロ!シドニー~ダーウィン21日間ライブ(3日目)

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この記事を書いた人
Miki Hirano平野 美紀 icon-link icon-twitter icon-facebook icon-google-plus
人工物よりも自然に魅せられ、6年半暮らしたロンドンからオーストラリアへ移住。トラベル・ジャーナリストとして各種メディアへの執筆、ラジオ/テレビ出演などで情報を発信しながら、メディア・コーディネーターや旅行情報サイトの運営も。目下の関心事は野生動物とエコ。シドニー在住20年以上。
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ウェーブ・プランニング:  1998年からオーストラリア情報を発信し続け、取材先件数は5,000ヶ所以上。オーストラリアに関する取材や撮影などのメディア・コーディネート、取材代行などをしています。本拠地はシドニー。 ★メディア・コーディネート、取材代行、執筆・撮影依頼等、承ります。こちらまでお気軽にお問い合わせください。